こんにちは、コンクリート技士試験の受験生の皆さん。
今回は、骨材の密度と吸水率について解説します。 骨材は、コンクリートの体積の大部分を占める重要な材料であり、 その密度と吸水率は、コンクリートの配合設計や品質管理に大きな影響を与えます。
試験勉強と仕事の両立は大変かもしれませんが、ここで紹介する内容を理解することで、 コンクリートの品質管理に役立つ知識が身につくはずです。一緒に頑張りましょう!
骨材の密度と吸水率 コンクリート技士試験の類似問題
問題にいく前に言葉の整理だけしておきます。
まずは、表乾密度。表乾密度というのは表面乾燥飽水状態の骨材の質量を骨材の絶対容積で割った値を言います。これと同じような言葉であるのが絶乾密度。
絶乾密度とは、骨材の絶対乾燥状態の質量を骨材の絶対容積で割った値となります。この知識を踏まえたうえで、下記の問題を解いてみましょう。
問題:骨材の表乾密度が大きくなると、コンクリートにどのような影響を与えるか。適切なものを選べ。
- 単位水量が増加する
- 単位セメント量が減少する
- コンクリートの単位容積質量が増加する
- コンクリートの強度が低下する
骨材の密度と吸水率 問題の解答及び解説
正解は3です。
骨材の表乾密度が大きくなると、コンクリートの単位容積質量が増加します。 これは、骨材の密度が大きいほど、同じ体積のコンクリートに含まれる骨材の質量が増加するためです。
どうしたどうした一方で、骨材の密度が大きくなっても、単位水量や単位セメント量、コンクリートの強度に直接的な影響はありません。

骨材の表乾密度が大きいと、コンクリートの単位容積質量が増加する
骨材の密度と吸水率 覚えておくべきポイント
- 骨材の密度には、絶乾密度、気乾密度、表乾密度、湿潤密度がある
- コンクリートの配合設計では、一般に表乾密度を用いる
- 骨材の吸水率は、骨材の含水状態を表す指標の一つ
- 吸水率が高い骨材を使用する場合は、単位水量の補正が必要
骨材の密度と吸水率は、コンクリートの配合設計や品質管理に大きな影響を与える
骨材の密度と吸水率 関連知識
- 人工軽量骨材は、天然骨材と比べて密度が小さく、吸水率が大きい
- 再生骨材は、原コンクリートの品質によって密度や吸水率が異なる
- 海砂を使用する場合は、塩分量と吸水率に注意が必要
- 骨材の密度と吸水率は、JIS A 1109, JIS A 1110で試験方法が規定されている
骨材の密度と吸水率 復習問題
問題:骨材の吸水率が大きくなると、コンクリートにどのような影響を与えるか。適切なものを選べ。
- 単位水量が増加する
- 単位セメント量が減少する
- コンクリートの単位容積質量が増加する
- コンクリートの強度が低下する

正解は1です。 骨材の吸水率が大きくなると、骨材が吸収する水の量が増加するため、単位水量を増加させる必要があります。 吸水率が大きい骨材を使用する場合は、適切な単位水量の補正を行わないと、 コンクリートの品質が低下する可能性があります。
骨材の密度と吸水率 まとめ
骨材の密度と吸水率は、コンクリートの配合設計や品質管理に大きな影響を与える重要な指標です。 表乾密度を用いた適切な配合設計と、吸水率を考慮した単位水量の補正により、 所要の品質を満たすコンクリートを製造することができます。
骨材の密度と吸水率を適切に管理し、品質の高いコンクリートを製造することが重要です。

骨材の密度と吸水率を適切に管理し、所要の品質を満たすコンクリートを製造することが重要
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